ペットフードOEMの費用と最小ロットの目安
ペットフードOEMの費用の内訳と、ドライ・おやつ・ウェット・サプリ別の最小ロットの目安を、公開情報の幅で整理します。小ロットで始める考え方と、ペットフード安全法の注意点も添えました。

ペットフードのOEMを検討すると、最初に気になるのは費用と最小ロットです。費用は金額ではなく内訳で、最小ロットは公開情報の幅で整理します。どちらも工場と仕様で大きく変わるため、目安として読んでください。
費用は「原価・ 初期費用・ 継続費用」の3つに分かれます
ペットフードOEMの費用は、大きく3つに分かれます。1つ目は商品そのものの原価で、量産のたびにかかります。2つ目は初期費用で、主に最初の1回だけかかります。3つ目は継続費用で、販売を続ける間かかります。
原価には、原材料費、製造の加工費、包材費が含まれます。ロットが大きいほど、1個あたりの原価は下がる傾向があります。
初期費用には、次のような項目があります。
- 試作費:試作の回数分かかります。無償の工場もありますが、原料の取り寄せ費は別のことがあります。
- パッケージの版代・型代:印刷の版代や容器の型代は、初回だけかかる費用です。
- 表示の作成・確認:原材料名・賞味期限などの表示を作る費用です。外部の確認を入れる場合は、その分が加わります。
- 検査・届出:成分の分析や、届出が必要な場合の手続き費用です。商材と販売方法で要否が変わります。
継続費用は、量産後も続く費用です。工場から倉庫への送料、倉庫の保管料、EC発送の資材費がかかります。見積を比べるときは、1個あたりの原価だけで判断しないでください。初期費用と継続費用を分けて、合計で見ることをおすすめします。
最小ロットの目安は商材で大きく違います
最小ロットは、商材と製造方法で決まります。下の表は、公開されている情報から整理した目安の幅です。工場ごとに条件が異なるため、実際のロットは見積で決まります。
| 商材 | 最小ロットの目安 | 備考 |
|---|---|---|
| ドライフード | 数百kg〜1t程度 | 製造設備の都合で、ロットが大きくなりやすい |
| おやつ(ジャーキー・ビスケット等) | 数百〜数千袋程度 | 小ロットに対応する工場が比較的多い |
| ウェットフード・レトルト | 数千個程度〜 | 殺菌工程と賞味期限の設計に費用がかかる |
| ペットサプリメント | 千個程度〜 | 原料の最小購入量に左右される |
※ 目安の幅です。工場・仕様・時期で変わります。
ドライフード
ドライフードは、ドッグフード・キャットフードの主食になるタイプです。製造設備の都合で、1回の製造量が大きくなりやすい商材です。最小ロットは、数百kgから1t程度が目安です。小ロットで始めたい場合は、工場の既存の処方をもとにする方法があります。
おやつ
ジャーキーやビスケットなどのおやつは、4つの中で最も小ロットに向いています。数百袋から相談できる工場があり、初めてのOEMでも検討しやすい商材です。
ウェットフード・レトルト
パウチや缶のウェットフードは、殺菌の工程があるため対応できる工場が限られます。最小ロットは数千個程度からが目安です。賞味期限を決めるための試験にも、費用と期間がかかります。
ペットサプリメント
粉末・錠剤・液体のペットサプリは、原料の最小購入量がロットを左右します。千個程度からが目安ですが、原料によってはさらに大きくなることがあります。
費用を左右する4つの要素
同じ商材でも、仕様によって費用は大きく変わります。企画の段階で次の4点を決めておくと、見積の精度が上がります。
原料の産地指定
「国産」や特定の産地の指定は、原料費を押し上げます。産地を表示する場合は、根拠となる書類が必要です。工場がその原料に対応できるかも、工場ごとに異なります。
無添加の設計
「無添加」は、保存料や着色料を使わない設計を指すことが多い言葉です。ただし、何を無添加と言うかは商品ごとに決める必要があります。添加物を使わない分、賞味期限が短くなり、原料の選択肢も狭まります。表示の根拠も求められるため、設計と表示を同時に考えます。
パッケージ
パッケージは、形状・材質・印刷の方法で費用が変わります。既製の袋にラベルを貼る方法は、初期費用を抑えられます。オリジナルの印刷袋は版代がかかり、袋そのものの最小ロットも別に発生します。
賞味期限の設計
賞味期限を長くするには、殺菌条件や包材の選定、保存試験が必要です。試験には期間と費用がかかります。EC販売では在庫を持つ期間を考えて、必要な賞味期限を先に決めておきます。
小ロットで始めるときは「試して増やす」設計にします
小ロットの目的は、市場の反応を確かめてから投資を増やすことです。そのために、次の3点を意識します。
- 商材はおやつから検討する:最小ロットが小さく、初期費用も抑えやすいためです。
- 初回はパッケージを簡素にする:既製の袋とラベルで始め、売れ行きを見てから印刷袋に切り替えます。
- 2回目以降のロットを想定して工場を選ぶ:小ロットだけに対応する工場だと、増産時に工場を変える必要が出ることがあります。
小ロットは、1個あたりの原価が高くなります。販売価格と広告費を含めた採算を、企画の段階で試算しておくことが大切です。私たちは商品開発と並行して、EC・LP・SNSの売り方まで設計します。詳しい支援内容はペットフード・ペット用品OEMのページにまとめています。

ペットフード安全法の届出と表示は、企画の段階で確認します
犬・猫用のペットフードには、ペットフード安全法(愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律)が関わります。費用と期間に影響する主な論点は、届出と表示の2つです。
届出
ペットフードを製造・輸入する事業者には、届出が必要とされています。誰が届出の主体になるかは、製造の形態によって変わります。工場が届出済みの場合と、販売者側で手続きが必要な場合があります。
表示
名称、原材料名、賞味期限、製造業者等の名称と住所、原産国名などの表示が求められています。表示の項目と書き方は、最新の基準で定められています。私たちが契約の主体になる場合でも、表示に誰の名前を書くかは別に決める必要があります。
「無添加」「国産」などの表現には、景品表示法の観点から根拠が求められます。表示の作成と確認にかかる費用は、初期費用に含めて見ておきます。
まとめ:商材と仕様を決めてから、見積で確かめます
- ペットフードOEMの費用は、原価・初期費用・継続費用の3つに分けて考えます
- 最小ロットはおやつが最も小さく、ドライフードとウェットフードは大きくなりやすい傾向があります
- 産地指定・無添加・パッケージ・賞味期限の4点を決めると、見積の精度が上がります



